Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
高橋 周一*; 吉田 勝; 浅野 雅春; 埜富 光男*; 仲川 勤*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 217(3), p.435 - 441, 2004/05
被引用回数:15 パーセンタイル:68.07(Instruments & Instrumentation)重イオン照射したフィルムの物性変化を動的粘弾性測定(DMA),DSC,FT-IR,AFM,接触角測定,引っ張り試験などを用いて検討した。サンプルとしてはポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた。イオン照射はXeイオン(450MeV)を310から310ions/cmのフルエンスの条件で行った。引っ張り試験とDMAの結果から、イオン照射によりPETフィルムは架橋することがわかった。しかし、310ions/cmのフルエンスで照射したPETフィルムは引っ張り強度は増大したが、破断強度は低下した。このことから、高いフルエンスで照射することにより、ポリマーの主鎖切断が起こり、分解構造が形成されると結論した。また、DSCとFT-IRの結果は、イオン照射によってフィルムが非晶化することを示した。
Ling, E.*; 深本 花菜*; Xu, S.*; 白井 孝治*; 金勝 廉介*; 小林 泰彦; Tu, Z.; 舟山 知夫; 渡辺 宏; 木口 憲爾*
Journal of Insect Biotechnology and Sericology, 72(2), p.95 - 100, 2003/09
家蚕4齢幼虫の造血器官に重イオンビームを局部照射した後に組織を観察すると、照射個体の5齢初期では造血器官内の多くの細胞がネクローシス様の異常形態を示し、造血器官を包む無細胞性の被膜組織が消失するが、5齢後期では器官内部が再び多くの血球細胞で満たされる。これは、重イオン照射によって傷害を受けた造血器官がその後の発育過程で再生することを示している。
Ling, E.*; 白井 孝治*; 金勝 廉介*; 小林 泰彦; Tu, Z.; 舟山 知夫; 渡辺 宏; 木口 憲爾*
Journal of Insect Biotechnology and Sericology, 72(2), p.101 - 109, 2003/09
家蚕の体液中の血球密度は、幼虫の生育ステージの進行にともなってドラスティックに変動する。熟蚕期に血球密度が急激に上昇して最大になり、続いて結繭期には減少する。この変動は、造血器官を局部的にイオン照射して機能破壊した幼虫や、4齢期に造血器官を外科的に摘出した幼虫においても認められる。この結果は、体内を循環する血球数の増加に関して、少なくとも熟蚕期には造血器官が重要な役割を担ってはいないことを示す。今回、蚕幼虫の血球数の変動に幼若ホルモンとエクダイソンが関与していることを明らかにし、また、体内を循環している血球の体細胞分裂が熟蚕期における血球密度の増加に不可欠であることを明らかにした。
Tu, Z.; 小林 泰彦; 木口 憲爾*; 渡辺 宏
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206(1-4), p.591 - 595, 2003/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)熟蚕期のカイコ幼虫にHe(50MeV), C(220MeV)及びNe(350MeV)イオンを、全身に均一に、あるいは幼虫の頭部や翅原基,生殖腺などを局部的に照射し、生育への影響を調べた。その結果、成虫での複眼や触角,翅,鱗毛などの器官の欠失,造卵・造精機能の喪失など、照射部位に限定された影響が線量に応じて誘導されることがわかった。一方、照射部位以外への影響は見られなかった。また、照射イオンのエネルギーを制御することにより、深度方向への照射損傷の分布は、イオンの飛程と一致していた。すなわち、重イオンの照射部位とエネルギーすなわち打ち込み深度を制御することにより、体内の特定部分を狙った照射によって機能破壊するラジオサージャリ実験が可能である。
松下 明*; 山本 哲哉*; 松村 明*; 能勢 忠男*; 山本 和喜; 熊田 博明; 鳥居 義也; 樫村 隆則*; 大竹 真一*
Research and Development in Neutron Capture Therapy, p.141 - 143, 2002/09
1998年よりJRR-4で実施されてきた熱/熱外混合中性子ビームである熱中性子モードIをホウ素中性子捕捉療法に11回使用してきた。より深い腫瘍の治療のため、次の術中BNCTより熱外中性子を使用することを検討している。本研究では熱中性子モードIのカドミニウムシャッタを挿入することによって作られる熱外中性子モード(Epi-12モード)の医療への適用性と安全性を調査した。その結果、Epi-12モードの速中性子混入率の減少は、BNCT、特に術中BNCTに対して優位性があることがわかった。なぜなら、速中性子は正常組織に直接作用するため、BNCTの制限値の1つであるからである。さらに、Th-12とEpi-12モードを混合させることで、線量分布に変化させることができることがわかった。これは個々の腫瘍に対して最適な線量分布に制御する新しい方法として期待される。
Kim, E.; 中村 尚司*; 上蓑 義明*; 伊藤 祥子*; 福村 明史*
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.811 - 815, 2000/03
高エネルギー加速器施設において、ターゲット、加速器機器の放射化量を評価することは、施設の設計や被ばく防護の観点から重要である。しかし、イオンビーム照射時の放射化量を評価するための実験データは極めて少ない。そこで、核子あたり290MeV及び400MeVのCイオン、400MeVのNeイオンを、厚さ3cm及び5cmの銅ターゲットに入射させ、核破砕反応により生成される放射性核種のターゲット中での分布を調べた。また、この結果を用いて、ビーム停止後の経過時間に対するターゲット周辺における線量当量率を評価した。以上の結果から、加速器保守時の作業者の外部被ばく評価に利用できる有用な知見を得た。
朝岡 卓見; 田次 邑吉; 筒井 恒夫; 中川 正幸; 西田 雄彦; 中原 康明
JAERI-M 8178, 126 Pages, 1979/03
固体材質が放射線照射を受けると、一般に1次たたき出し原子ができ、はじき出し原子のカスケードが起こる。このカスケード過程を扱う計算コードとしてCASCADE/CLUSTERがあるが、本報では、これをFACOM用に変換すると共に、結晶格子中に作られた欠陥の図形出力ルーチンを付加した。また、同様なMARLOWEコードも整備した。このカスケード過程に続き、原子の熱振動による欠陥の回復過程がある。これを取り扱うコードとして、体心立方晶系に対してDAIQUIRIがあるが、本報では、これを改造し、面心立方晶系も扱えるようにした。更に、この熱振動による回復も考慮して常温材質の重照射による損傷を取り扱えるようにCASCADE/CLUSTERとDAIQUIRIを結合して、CASCSRBシステムを作成した。また、カスケード過程をCASCADEコードの代りにMARLOWEで扱う重照射シミュレーション・コードシステムとして、CASCMARLも作成した。
鎌田 耕治; 数又 幸生; 久保 和子
Radiat.Eff., 28(1-2), p.43 - 48, 1976/02
重イオン照射(450KeV Ar)により、初めてGe表面にブリスタリングを作り、走査型電子顕微鏡により観察した。金属表面のブリスタリングと異なり、照射量を増加させてもブリスターの密度は510/cm以上にはならない。さらに照射することにより、注入されたイオンガスの噴出によると思われる多数の孔が発生する。これらの孔が既に形成されているブリスターを侵食して、ブリスターは観察されなくなる。これらの観察結果は、Ge表面での非晶質化によって、イオンのレインゲが減少し、同時に固体の膨張によって注入されたイオンが動き易くなることを考慮して説明された。非晶質化と同時に、再結晶化も観察された。